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2011年02月03日

スチュアート・ネヴィル著 ベルファストの12人の亡霊

これもブックオフのタイムセールで半額だったのでw
ただ、実は先日友人の結婚式に行った時、暇な時用に持っていって2次会か3次会で落としてしまい、結局もう一冊買うことに。



●感想
北アイルランド共和派の"英雄"ゲリー・フィーガンは、7年ほど前から、とある影に付きまとわれていた。一流のテロリストとして、政治犯としてつかまるまでに殺した12人の亡霊がそれである。いつもフィーガンのそばにいるその影に、フィーガンは苦しめられていた。刑務所を出る少し前から現れたその影は視界に現れ、奇声を発したり、若い女性に抱かれている赤ん坊は泣き出したりしていた。すっかり、それに参ったゲリーは酒に溺れ、周りからは独り言が多く、どうかしていると思われていた。しかし、12年間を共和派のために刑務所で過ごしたゲリーは、"英雄"だった。そんなゲリーに意見できる人間など限られている。
そんな中、ゲリーが殺した子供の母親がゲリーの前に現れた。その母親はゲリーの正体を知っていた。ただ、ゲリーのやったことをなじろうとはしなかった。たった一つ、その少年をどこに埋めたか知りたかっただけだ。ゲリーはその生めた場所を母親に密かに教えた。それがかつての仲間の境遇を悪くすることなど、すでにゲリーの頭にはなかった。
ゲリーが、古くからの友人マイケル・マッケンナの店で飲んでいるとき、そのマイケルが現れた。彼はすでに母親がマイケルやゲリー達が埋めた位置を教えたことを把握していた。話し合うためにゲリーに会いにきたマイケルの横で、少年の亡霊が彼を銃で撃つまねをする。それが少年の望みであり、そうすることで少年が消えてくれる条件となっていた。

著者は、スチュアート・ネヴィル。北アイルランド・アーマー州生まれ。ミュージシャン、作曲家、テレビ・舞台プロデューサー等を経て、マルチメディア・デザイン会社のパートナーとなる。
本作が著者の処女長篇作でありながら、ロサンゼルス・タイムス・ブックプライズ賞を受賞。その他複数の賞にノミネートされる。

(以下、ネタバレ有り)

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2011年02月02日

ジョン・ハート著 ラスト・チャイルド

ブックオフでタイムセールをやっていて、半額だったのでまとめ買い。





●感想
1年前、ジョニー・メリモンの双子の妹アリッサが行方不明になった。ハント刑事を中心とした地元警察の必死の捜索も実らず、時間だけが経過していた。その間、ジョニーの一家に起こったことは悲劇としか言いようがない。母キャサリンは、事件当時アリッサを迎えに行くはずだった父スペンサーをなじり倒し、その責任に耐え切れなくなったスペンサーは、母子を残し蒸発した。キャサリンはスペンサーをなじったこと、アリッサを失ったことから、自分を完全に見失ってしまい、薬物依存、そしてお金を稼ぐこともできず、地元の有権者ケンに体を許して、住居と生活費を得ていた。ジョニーもケンに暴行されていた。
しかし、ジョニーはあきらめてはいなかった。アリッサを探すことも、メリモン一家を元に戻すことも。
そしてもう一人、ハント刑事もアリッサの捜査をあきらめてはいなかった。この一年間、アリッサの捜索に全力を注ぎ、自分の家庭も捜査にのめりこむことで崩壊していた。

ある日、ジョニーの学校の生徒ティファニーが行方不明になった。
その日はジョニーは学校をサボり、親友のジャックとともに川原にいた。ジャックが帰った後、ジョニーは猛スピードで駆け抜けるバイクと車を見た。明らかに追われている感じのバイクは車に追突され、運転手は橋の上からジョニーの前へと落ちてきた。ジョニーはその瀕死の男性を助けようと駆け寄った。その男性が、ジョニーに伝える。
「連れ去られた少女を見つけた。」

著者はジョン・ハート。アメリカ、ノースカロライナ州生まれ。大学を卒業後、銀行、証券ブローカー、法律家、ヘリコプターの操縦士、そしてイギリスのパブで働く。
2006年『キングの死』でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞最優秀新人賞候補となり、2つ目の長編『川は静かに流れ』で2008年の同賞最優秀長篇賞を受賞した。ミステリ界の新帝王と呼ばれる。

(以下、ネタバレ有り)


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2011年01月28日

ドン・ウィンズロウ著 フランキー・マシーンの冬

いつの間にか、ドン・ウィンズロウの作品が出てました。
ブックオフりました。




●感想
"餌屋のフランク"ことフランク・マシアーノは、忙しくしていた。
朝晩と釣り餌を求めやってくる釣客を相手にする餌屋、魚介の販売、リネンのレンタルサービス、不動産管理、そして別れた元妻パティーの相手と新しい恋人ドナの相手。そんな忙しい中でも、生活の一つ一つに意味があると考え、クオリティオブライフを大切にする。コーヒーは挽きたて入れたてじゃないと味が落ちる。それもひとつの、QOLだ。

ある日、そんな忙しい「フランクらしい生活」を過ごし、最後にドナとの最高の時間を過ごして家に帰ると見知らぬ車が家の前に止まっていた。乗っている若造に興味はないが、自分の家の前に車が止まっていることの異常は解消しなければならない。一度通過して数ブロック先に止め、38口径S&Wを手に自分の車を降りその車に近づく。相手が気づいている様子はない。後部ドアから中に滑り込むと、そこには昔世話になったサンディエゴのマフィア、マウスの息子マウス・ジュニアが乗っていた。

凄腕の仕事人、フランキー・マシーンを頼って。

著者はドン・ウィンズロウ。探偵、コンサルタント等様々な職業を経験し、1991年に「A Cool Breeze on the Underground」でMWA(アメリカ探偵作家協会)最優秀処女長編賞候補に挙げられる。その後ニール・ケアリーシリーズやボビーZシリーズなどを発表。アメリカミステリー界の鬼才とも呼ばれる。
著書『犬の力』は週刊文春2009年海外ミステリ部門第2位、宝島社2010年度海外編「このミステリーがすごい」第1位を獲得。

(以下、ネタバレ有)続きを読む
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